RPMATCH(3) | Linux Programmer's Manual | RPMATCH(3) |
名前¶
rpmatch - 質問への応答が肯定か否定かを判定する
書式¶
#include <stdlib.h>
int rpmatch(const char *response);
rpmatch():
Since glibc 2.19:
_DEFAULT_SOURCE
Glibc 2.19 and earlier:
_SVID_SOURCE
説明¶
rpmatch() は yes/no の質問に対するユーザーからの応答を処理する。 国際化 (I18N) に対応している。
response にはユーザーからの応答を格納したヌル終端文字列が入っている必要がある。 たいていは、 fgets(3) や getline(3) で取り込んだものであろう。
プログラムが setlocale(3) を呼び出して環境変数の変更を有効にした場合、 環境変数 LANG, LC_MESSAGES, LC_ALL が ユーザーの言語設定として考慮される。
ロケールに関わらず、^[Yy] にマッチする応答は常に肯定だと解釈され、 ^[Nn] にマッチする応答は常に否定だと解釈される。
返り値¶
response を検査した後、 rpmatch() は否定的な応答 ("no") と認識した場合は 0 を返し、 肯定的な応答 ("yes") と認識した場合は 1 を返す。 response の値を解釈できなかった場合は -1 を返す。
エラー¶
返り値 -1 が返った場合、入力が不正であったか、他の何らかのエラーが あったことを意味する。返り値が 0 以外かどうかを確認するだけでは 十分ではない。
rpmatch() は、 regcomp(3) や regexec(3) が失敗する理由のどれかで失敗することがある。 エラーの原因を errno や他の何かで知ることはできないが、 errno は正規表現エンジンの失敗の原因を示している (但し、このケースと response の値を認識できずに失敗した場合を区別することはできない)。
属性¶
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース | 属性 | 値 |
rpmatch() | Thread safety | MT-Safe locale |
準拠¶
rpmatch() はどの標準でも必須となっていないが、 Linux 以外にも利用できるシステムもいくつかは存在する。
バグ¶
rpmatch() の実装は response の最初の 1 文字だけを見ているようである。その結果、 "nyes" は 0 を返し、 "ynever; not in a million years" は 1 を返すことになる。 入力文字列をもっと厳密に解釈した方がよいだろう。 例えば、 (regex(7) で説明されている拡張正規表現を使って) ^([yY]|yes|YES)$ や ^([nN]|no|NO)$ で解釈するなど。
例¶
以下のプログラムは、コマンドライン引数で 指定された文字列を rpmatch() に渡した場合の結果を表示する。
#define _SVID_SOURCE #include <locale.h> #include <stdlib.h> #include <string.h> #include <stdio.h> int main(int argc, char *argv[]) {
if (argc != 2 || strcmp(argv[1], "--help") == 0) {
fprintf(stderr, "%s response\n", argv[0]);
exit(EXIT_FAILURE);
}
setlocale(LC_ALL, "");
printf("rpmatch() returns: %d\n", rpmatch(argv[1]));
exit(EXIT_SUCCESS); }
関連項目¶
fgets(3), getline(3), nl_langinfo(3), regcomp(3), setlocale(3)
この文書について¶
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2020-06-09 | GNU |