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QUERY_MODULE(2) Linux Module Support QUERY_MODULE(2)

名前

query_module - モジュールに関連する各種の情報をカーネルに問い合わせる

書式

#include <linux/module.h>

int query_module(const char *name, int which,
void *buf, size_t bufsize, size_t *ret);

このモジュールについて

これは、Linux Kernel 2.4 の時代に使われていた modutils パッケージ所収の古いマニュアルです。(2022/12/02, Linux JM Project)

説明

query_module は、ローダブルモジュールに関連する情報をカーネルに問い合わせる。情報の フォーマットと正確な意味は、副関数 which によって異なる。 現在ロードされているモジュールを指すために name を必要とする関数 もあるし、カーネル固有であることを示すために nameNULL を指定できるものもある。

引き数 which の値

0
必ず成功を返す。システムコールを調べるために使われる。
ロードされている全てのモジュールの名前を返す。出力バッファのフォーマット は、NULL で終端する文字列を並べたものである。モジュールの数が ret にセットされる。
指定されたモジュールが使っている全てのモジュール名を返す。出力バッファ のフォーマットは、NULL で終端する文字列を並べたものである。モジュール の数が ret にセットされる。
指定されたモジュールを使っている全てのモジュール名を返す。これは QM_DEPS と逆の機能である。出力バッファのフォーマットは、NULL で 終端する文字列を並べたものである。モジュールの数が ret にセット される。
カーネルまたは指定されているモジュールがエクスポートしているシンボルと 値を返す。バッファのフォーマットは、以下の構造体

struct module_symbol
{

unsigned long value;
unsigned long name; };

の配列に NULL で終端する文字列を続けたものである。name の値は buf の先頭から文字列までのオフセット文字数である。 ret にはシンボルの数がセットされる。

指定されたモジュールに関する様々な情報を返す。出力バッファのフォーマット を以下に示す:

struct module_info
{

unsigned long address;
unsigned long size;
unsigned long flags; };

ここで address は、そのモジュールが常駐しているカーネル空間上の アドレスであり、size はモジュールの大きさ(単位はバイト)である。 また flagsMOD_RUNNING, MOD_AUTOCLEAN 等のマスク であり、モジュールの現在の状態を示している。ret には module_info 構造体の大きさが返される。

返り値

成功した場合は 0 が返される。エラーの場合は -1 が返され、errno に適切な値が設定される。

エラー

name という名前のモジュールが存在しない。
which が不正である。あるいは name が不適切なカーネルの副関数 を指定している。
用意されたバッファの大きさが小さすぎる。ret には必要最小限のバッ ファのサイズが設定される。
name, buf, ret の少なくともいずれかが、プログラムが アクセスできるアドレス空間の外部であった。

関連項目

create_module(2), init_module(2), delete_module(2)

26 Dec 1996 Linux 2.1.17