FMA(3) | Linux Programmer's Manual | FMA(3) |
名前¶
fma, fmaf, fmal - 浮動小数点数の積と和を計算する
書式¶
#include <math.h>
double fma(double x, double y, double z); float fmaf(float x, float y, float z); long double fmal(long double x, long double y, long double z);
-lm でリンクする。
fma(), fmaf(), fmal():
説明¶
これらの関数は x * y + z を計算する。 結果は、一つの三項演算として現在の丸めモードにしたがって丸められる (fenv(3) 参照)。
返り値¶
これらの関数は x * y + z の、一つの三項演算として丸められた値を返す。
x か y が NaN の場合、NaN が返される。
y の x 倍がちょうど無限大で、 z がそれとは反対の符号の無限大の場合、 領域エラー (domain error) が発生し、NaN が返される。
x と y のうち一方が無限大で、もう一方が 0 で、 z が NaN でない場合、領域エラーが発生し、NaN が返される。
x と y のうち一方が無限大で、もう一方が 0 で、 z が NaN の場合、領域エラーが発生し、NaN が返される。
y の x 倍が 0 の無限大倍 (もしくはその逆) ではなく、 z が NaN の場合、NaN が返される。
結果がオーバーフローする場合、範囲エラー (range error) が発生し、 正しい符号の無限大が返される。
結果がアンダーフローする場合、 範囲エラーが発生し、符号付きの 0 が返される。
エラー¶
これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を参照のこと。
以下のエラーが発生する可能性がある。
- 領域エラー: x * y + z か x * y が無効で、z が NaN ではない
- 不正 (invalid) 浮動小数点例外 (FE_INVALID) が上がる。
- 範囲エラー (range error): 結果のオーバーフロー
- オーバーフロー浮動小数点例外 (FE_OVERFLOW) が上がる。
- 範囲エラー (range error): 結果のアンダーフロー
- アンダーフロー浮動小数点例外 (FE_UNDERFLOW) が上がる。
これらの関数は errno を設定しない。
バージョン¶
これらの関数は glibc バージョン 2.1 で初めて登場した。
属性¶
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース | 属性 | 値 |
fma(), fmaf(), fmal() | Thread safety | MT-Safe |
準拠¶
C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.
関連項目¶
この文書について¶
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2017-09-15 |