BSD_SIGNAL(3) | Linux Programmer's Manual | BSD_SIGNAL(3) |
名前¶
bsd_signal - BSD 方式のシグナル処理
書式¶
#include <signal.h>
typedef void (*sighandler_t)(int);
sighandler_t bsd_signal(int signum, sighandler_t handler);
bsd_signal():
_XOPEN_SOURCE >= 500
&& ! (_POSIX_C_SOURCE >= 200809L)
Glibc 2.25 and earlier:
_XOPEN_SOURCE
説明¶
bsd_signal() 関数は signal(2) と同じ引数をとり、同じ処理を実行する。
両者の違いは、 bsd_signal() では信頼性のあるシグナル処理方式の提供が保証されていることである。 信頼性のあるシグナル処理方式は以下の特徴を持つ。 a) ハンドラーが起動された場合に、シグナルの処理方法 (disposition) が デフォルトにリセットされない、 b) シグナルハンドラーの実行中は、それ以降に発生した同じシグナルの配送が ブロックされない、 c) ハンドラーが停止中の (blocking している) システムコールを 中断した場合、そのシステムコールが自動的に再開される。 移植性が必要なアプリケーションでは、 signal(2) でこれらが保証されることを前提にすべきではない。
返り値¶
bsd_signal() 関数はシグナルハンドラーの直前の値を返す。 エラーの場合、 SIG_ERR を返す。
エラー¶
signal(2) と同じ。
属性¶
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース | 属性 | 値 |
bsd_signal() | Thread safety | MT-Safe |
準拠¶
4.2BSD, POSIX.1-2001. POSIX.1-2008 では bsd_signal() の仕様が削除されている。 代わりに、 sigaction(2) の使用が推奨されている。
注意¶
bsd_signal() の使用は避けるべきである。代わりに sigaction(2) を使うこと。
最近の Linux システムでは、 bsd_signal() と signal(2) は等価である。しかし、以前のシステムでは、 signal(2) は信頼性に欠けるシグナル処理方式を提供していた。 詳細は signal(2) を参照。
sighandler_t を使っているのは GNU による拡張である。 この型は機能検査マクロ _GNU_SOURCE を定義した場合にのみ定義される。
関連項目¶
この文書について¶
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2019-03-06 |